日本システム技術、「疾病リスク予測AI」を神奈川県の未病産業研究会で紹介

「疾病リスク予測AI」を神奈川県の未病産業研究会で紹介

日本システム技術は8月6日、神奈川県の未病産業研究会が主催するセミナーで、同社が神戸市で社会実装するAI(人工知能)を使った勧奨通知サービス「疾病リスク予測AI」を紹介したと発表した。

「疾病リスク予測AI」は、同社が独自に保有するレセプト(診療報酬明細書)データを中心としたメディカルビッグデータ「REZULT(リザルト)」を利用し、健診受診から5年後の生活習慣病発症リスクを予測する機械学習モデルのAIサービス。

「疾病リスク予測AI」の仕組み
「疾病リスク予測AI」の仕組み

サービスでは、従来のリスク判定モデルでは実現できなかった、身長や体重、年齢、特定健診結果といった個人の実情を反映した、精度の高いモデルで、個人ごとの将来の疾病リスクを数値化し、健康意識を向上させ、医療機関や特定健診の受診への行動変容を促すことが可能という。現在は生活習慣病を中心に10疾病に対応する。

日本システム技術は、神戸市に対し、2013年度から国保データヘルス計画作成支援を含む保健事業支援サービスを提供し、2022年度からは「生活習慣病重症化予防の医療機関受診勧奨に関する業務」を開始。対象者抽出、通知デザイン作成から効果測定まで支援している。

通知書のイメージ
通知書のイメージ

こうした背景から「疾病リスク予測AI」のサービスを提供。健康意識を高め、医療機関受診につなげることを目的に特定健診結果を基にした生活習慣病の発症リスクを、通知対象者個人の情報に合わせた可変情報で掲載する通知デザインを作成し、通知発送を行っている。導入では神戸市のレセプトデータと特定健診データの再学習を実施した。

同社では、これらの取り組みを神奈川県未病産業研究会の「令和6年度第1回未病産業研究会ピッチ&交流会」で説明した。神奈川県未病産業研究会は、神奈川県が行う超高齢社会で新たな成長産業となる未病産業の創出、健康寿命の延伸と経済の活性化、次世代のヘルスケア社会システムを構築・発信を目的とした取り組み。