MeDiCU、医師や病院ごと異なるデータの表記揺れ解消技術で特許取得
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医療のRWD(リアルワールドデータ)基盤運営のMeDiCU(メディキュー、大阪市)は2月27日、電子カルテなどに含まれる多種多様な医療用語を標準用語に自動変換し、医師や医療機関で異なるデータの表記揺れを解消して高精度なAI(人工知能)学習を可能にする技術で特許を取得したと発表した。
開発したのは、優先順位を定義した複数の変換ルールを階層的に適用することで、医師の記載習慣や病院ごとで異なるデータの表記揺れを解消し、高精度で標準医療用語に統合する技術。
具体的には、文字列が標準用語に一致しない場合、「行分割」「数値展開」「文字列変換」「部分一致」「展開」「抽出」といった複数のルールをあらかじめ定められた順序で繰り返し適用し、最適な用語へ導く。
また、「C1-3骨折」といった範囲表記を「C1骨折、C2骨折、C3骨折」に自動展開するほか、「橈尺骨骨折」のような複合病名を「橈骨(とうこつ)骨折」「尺骨骨折」という個別の病名に分解し、データの欠落を防止する。
さらに、「上行結腸がん」を「大腸がん」といった、より広い概念の用語へ適切に集約し、解析の目的に沿った最適なデータ粒度にそろえる。加えて、正規化されたデータを使用し、患者の急変予測を行うAIの学習までを統合プロセスとして定義した。
メディキューでは、病院への自社のAI導入で活用する。データの形式が異なる複数の病院から収集したビッグデータを即座に正規化し、学習データで利用できることから、病院ごとの個別カスタマイズを最小限に抑え、短期間でのシステム稼働が可能になるとみている。
また、病院ごとに異なるベンダーの電子カルテを導入していても、統一されたデータ基盤を構築可能で、入力データのバリエーションに左右されない、安定した予測結果が得られるとしている。
今後は、新技術を核とした臨床意思決定支援AIの展開を加速させるとともに、研究機関や製薬企業、医療機器メーカーとの戦略的提携を通じて、国内医療データの利活用を進める。