富士フイルム、CT・MRIの3D画像解析システム最新版の提供開始 婦人科・泌尿器科の新アプリ追加

「SYNAPSE VINCENT Ver7.3」の婦人科臓器解析の解析画面

富士フイルムは2月27日、CT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像装置)から3D画像を描出し解析を行う3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT(シナプスヴィンセント)」の最新バージョン「SYNAPSE VINCENT Ver7.3」の提供を開始したと発表した。

「SYNAPSE VINCENT Ver7.3」は、すでに提供する「直腸解析」に加え、子宮や卵巣領域の術前シミュレーションを想定した「婦人科臓器解析」、ぼうこうや前立腺の術前シミュレーションを想定した「膀胱周辺臓器解析」、心臓の動きを補完してより滑らかな4D画像表現を行うことができる「心臓4Dビューア」を新たにラインアップした。

「婦人科臓器解析」の解析画面
「婦人科臓器解析」の解析画面

「婦人科臓器解析」は、MRIのT2画像からAI(人工知能)を活用した抽出エンジンを使って子宮周囲の臓器をセグメンテーションし、ユーザーが子宮筋腫と判断した箇所の体積・数・深さを定量化する。3Dで周辺組織との位置関係を把握できるため、筋腫手術の低侵襲化や取り残し防止などに役立つという。

「膀胱周辺臓器解析」の解析画面
「膀胱周辺臓器解析」の解析画面

「膀胱周辺臓器解析」は、術前のCT画像やMR画像から3D構築を行うことで、骨盤腔(こう)内のぼうこう周辺臓器や神経、血管の位置関係を把握し、患者ごとに異なる血管走行などの解剖学的特徴を確認し、手術シミュレーションを行うことができる。機能がぼうこう周囲の臓器や神経、血管の位置把握を支援することで、前立腺がんやぼうこうがん手術時のリンパ節郭清などで手術リスクの低減と治療成績向上が見込めるとしている。

冠動脈脂肪組織濃度(FAI)の解析画面
冠動脈脂肪組織濃度(FAI)の解析画面

「心臓4Dビューア」では、非剛体位置合わせの補完技術によって、拍動する心臓の4DCT画像から滑らかな4D画像の表現が可能。冠動脈解析(CT)内の機能として、血管周囲の炎症の指標で近年関心が高まっている冠動脈脂肪組織濃度(FAI)の計測機能も追加した。

正常脳との比較定量化画面とレポート
正常脳との比較定量化画面とレポート

そのほか、脳区域解析や間質性肺疾患解析で、セグメンテーションした領域の定量化とレポート作成機能を新たに搭載した。正常脳と体積を比較する機能やアミロイドPET画像とのフュージョン時にSUVR(標準化取込値比)を自動算出する機能を備えており、その情報を自動でレポートに反映する。

間質性肺疾患解析画面とレポート
間質性肺疾患解析画面とレポート

間質性肺疾患解析では、CT画像から定量評価した結果をレポートとして出力する機能も追加した。システムは富士フイルムメディカル(東京・港区)が販売する。