TXPメディカル、十和田市立中央病院が音声入力カルテアプリを本格導入

TXPメディカル(東京・千代田区)は7月30日、十和田市立中央病院(青森・十和田市)が生成AI(人工知能)を活用した音声入力カルテアプリ「SpeechER(スピーチャー)」を7月から本格導入したと発表した。

「SpeechER」は、医師と看護師が自らの医療現場の業務フローを基に設計し開発した、生成AIを活用した音声入力カルテアプリ。ユーザーはスマートフォンに話しかけたり、メモや数値の写真を撮ったりするだけで、生成AIが診療記録に必要な情報を構造化・変換し、自動で適切な記録フォーマットに書き出す。音声認識、OCR(光学式文字読み取り装置)、専門用語辞書、多言語対応といった複数の技術を統合することで、操作性と記録精度を両立させたという。

十和田市立中央病では「SpeechER」を、医師や看護師がスマホに話しかけるだけで、診療内容が電子カルテに記録として自動で構造化する仕組みとして活用する。

TXPメディカルによると、青森県は人口10万人対医師数が全国ワースト5位になるなど、全国でも最も深刻な医療課題を複合的に抱える地域の1つという。同社では限られた人材で医療の質と持続性の維持するために、アプリを医療現場の業務効率化に加え、地域医療の持続可能性を支える社会基盤となるテクノロジーとして活用してもらう考え。