mocomoco、10万語以上の医療用語をチューニングしたAI音声認識サービス
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AI(人工知能)サービスのmocomoco(モコモコ、東京・渋谷区)は3月10日、AI音声認識サービス「mocoVoice(モコボイス)API」で、医療現場に特化した「mocoVoice 医療モデル」の提供を開始したと発表した。
診療記録、カルテ入力、カンファレンスの議事録作成など、医療分野特有のニーズに向けに開発したAI音声認識サービス。医学概念・知識連結データベース「JMED-DICT mini」を活用し、同社の知見を活用した学習手法で10万語以上の医療用語をファインチューニングした。医療現場での利用を想定し、専門用語や略語を高精度にテキスト化できるように設計されており、診療後やカンファレンス後など、必要な時に音声データをテキスト化し、カルテ入力や診療記録作成ができる。
既存の電子カルテシステムや院内システムとの連携が可能なAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)設計を採用。カスタマイズ可能な辞書機能を搭載しており、病院ごとで異なる専門用語や略語にも対応できる。
モコモコでは、まずはセキュリティーとプライバシーを重視する医療機関向けに、外部のクラウドにデータを送信することなく、院内で安全に音声認識機能を利用できるオンプレミス版で提供を始める。
今後はクラウド版も予定。クラウド版では、高度なセキュリティーを維持しながら、スムーズなシステム連携と利便性を提供する。また、AIの診療支援機や診療科ごとの専門辞書の拡充など、継続的な機能強化も予定する。