東京慈恵医大柏病院、看護スタッフの負担削減で運搬ロボット導入
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DFAロボティクス(東京・港区)はこのほど、東京慈恵会医科大学附属柏病院(千葉・柏市)が運搬ロボット「KEENON W3(キーノンダブリュースリー)」を導入したと発表した。
「KEENON W3」は、一度に最大4カ所まで運搬が可能なロボット。パスワードを入力すると開く扉を搭載しており、検体や薬剤など秘匿性の高い搬送にも対応する。エレベーターと自動連携も可能で、フロアをまたいだ搬送も行える。
東京慈恵会医科大学附属柏病院は、病床数664床、1日あたりの外来患者数が1300人を超える大規模病院。近年は人材確保が難しく、慢性的な人手不足の状況が続いている。
DFAロボティクスと東京慈恵医大柏病院では、ロボット導入前に実証実験を実施。実証実験では「KEENON W3」に加えて、DFAロボティクスの親会社のチェンジホールディングス(HD)傘下のビーキャップ(東京・中央区)の位置情報サービス「Beacapp Here(ビーキャップヒア)」とビーコン(無線通信機器)を使って、医療従事者の院内移動情報を分析し、ロボットが検体や薬剤運搬を代替した

実証実験の結果、東京慈恵医大柏病院では、看護補助スタッフの運搬回数と移動時間を半分に削減できたことで、今回、本格的に導入を決めた。
DFAロボティクスでは、今後も病院内の運搬や清掃などの間接業務をロボットで代替することで、医療機関の人手不足解消と生産性向上を支援するとしている。