メルコモビリティー、聖マリアンナ医大病院で病院搬送ロボットの実証実験

病院内の荷室(左)と病院向け搬送ロボット「MELDY(メルディー)」

三菱電機グループのメルコモビリティーソリューションズ(大阪市)は10月7日、聖マリアンナ医科大学病院(川崎市)で、病院向け搬送ロボット「MELDY(メルディー)」の実証実験の実施を発表した。

「MELDY」の稼働風景
「MELDY」の稼働風景

「MELDY」は、病院内を自律走行できる搬送ロボット。エレベーターや入退室管理システムと連携して自律的な縦横移動が可能。荷物室の施錠や解錠は職員カードと連携して行う。一度に最大210L、30kgの荷物を搬送が可能。床面ライティング表示で視覚的にロボットの動作を知らせるほか、オンプレサーバーを利用することでロボットの稼働状況、職員情報を院内で保存できる。

実証実験では、「医師の働き方改革」による残業時間の上限を踏まえ、「MELDY」を活用することで、医師や、そのほかの有資格者のタスクシフト促進、業務時間の削減につながるかを検証する。また、「MELDY」に搬送業務を行わせることで、医療現場の人手不足解消に役立つかも確認する。同社によると、過去の実証実験から、MELDYの導入で、1日あたりは約3.5時間、年間では約1368時間の削減が見込めるとしている。

実証実験は5月27日から12月末日まで、集中治療エリア向けの薬剤搬送業務を対象に実施。今後は、今回の実証実験の結果を基に、ロボットを改良し、全国展開を視野に活動を進める。