MUIC Kansaiら4社、AI搭載の遠隔ロボットで医療従事者の業務負担を軽減する実証開始
掲載日:
実証で使用する遠隔操作のアバターロボット
関西イノベーションセンター(MUIC Kansai、大阪市)は2月18日、遠隔操作ロボット事業などのiPresence(アイプレゼンス、神戸市)、医療AI(人工知能)KMMK(東京・渋谷区)、神戸低侵襲がん医療センター(神戸市)と、AI搭載の遠隔操作のアバターロボットを活用した医療現場支援の実証を、神戸医療産業都市を拠点に、1月から開始したと発表した。
実証では、AIとロボティクス技術を活用し、医療現場で資格を要さず日常的に発生する作業のうち、遠隔ロボットで代替可能な業務を効率化・自動化することで医療従事者の業務負担軽減効果と業務代替の有効性を検証する。MUIC Kansaiが推進する課題解決型オープンイノベーションプログラムの一環として実施する。
遠隔操作するアバターロボットは、イスラエルのロボットスタートアップのtemi(テミ)が開発した自律走行機能を備えた「temi(テミ)」や、米Xandex(ザンデックス)の首振り機能を持つ「kubi(クビ)」を活用する。また、「おしゃべりAI」と呼ぶ対話型の案内と業務支援AIの実装と機能拡張開発に取り組む。
具体的には、1日に複数回発生する定型説明の代行、外部業者などへの会議室案内など院内案内業務、医薬品搬送業務、ナースが会議中の病棟内の定期巡回業務、入院患者の話し相手の業務でAIとロボットの有効性を確かめる。
また、単一業務の自動化だけではなく、対話AIとロボットを組み合わせた業務支援モデルを段階的に検証するとともに、実際の医療現場での運用データも蓄積して、医療機関が安心して導入可能なモデルの確立を目指す。
医療現場では、一般に治療・検査説明、入院時対応、衣類や物品の搬送、来訪者対応など、医療資格を必要としない業務が多く発生しており、医療従事者の負担は年々増大している。
4者は、AIとロボットに代替可能な業務を担わせることで、医師や看護師、医療事務スタッフが本来担うべき専門性が高い業務により多くの時間を割ける環境づくりと、新たな業務プロセスの確立や品質向上につなげる。
今後は、実証を通じて、自律走行ロボット「temi」とAI技術を組み合わせた業務支援モデルの実用性を検証し、その成果をもとに医療・介護向けの新たなソリューションを開発する。また、実証で得た知見を全国の医療機関・介護施設に展開する。