HITOTSU、医療業界特化型チャットツールが加盟企業20社を突破

HITOTSU(ヒトツ、東京・渋谷区)は8月8日、医療業界特化型チャットツール「HITOTSU Link(ヒトツリンク)」が3月のリリースから現在で医療機器卸売業を中心に加盟企業が20社に到達したと発表した。

「HITOTSU Link」は、院内と院外でのコミュニケーションを円滑にする医療業界特化型チャットツール。医療機関は無償で使用できる。他院や企業とも1ツールで接続可能。これまでに70以上の医療機関が導入し使用する。情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格のISMS認証「ISO/IEC 27001:2013」を取得しており、セキュリティーも確保した。

キャプション:HITOTSU Linkの画面イメージ。他院や企業ともやり取り可能
HITOTSU Linkの画面イメージ。他院や企業ともやり取り可能

HITOTSUによると、医療業界は他業種と比較してもDX(デジタルトランスフォーメーション)が遅れているという。特にコミュニケーションでは、院内スタッフ同士ではPHSや対面、医療機関と企業間では電話、ファクス、紙資料の手渡しといった非効率性が日常的に発生しているとしている。また、業界全体でDXが遅れている要因で、医療提供体制のキーステークホルダーである「病院」が慢性的な赤字で、IT化に投資する十分な体力がないことが挙げている。

そこで、同社では、病院のDXを推進することで、代理店やメーカーを含め、低利益体質から抜け出せるという考えのもと、代理店やメーカーなどの医療関連企業に、営業生産性向上の対価として、接続先医療機関の病床数に応じた費用を負担してもらうことで、医療機関には「HITOTSU Link」を無償で提供することした。ツールは、医薬品業界を含めた、全ての医療ステークホルダーを対象にするため、今後は医薬品卸売業とも議論を進めるという。