pipon、カルテ文書生成AIがレイヤードのウェブ問診サービスと連携

生成AI(人工知能)開発支援のpipon(ピポン、東京・豊島区)は12月5日、カルテ自動化AIサービス「ボイスチャート」が、医療クラウドサービス事業などのレイヤード(福岡市)のウェブ問診サービス「Symview(シムビュー)」とAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)連携したと発表した。

「ボイスチャート」は、医師と患者の診察会話を録音し自動で文字起こしを行い、AIがカルテ文章を自動生成するサービス。今回の連携で、患者が来院前に「Symview」で入力した事前問診情報と、診察時の医師と患者の診察会話をAIが統合し、カルテを自動生成することが可能になった。

「Symview」と「ボイスチャート」の連携画面イメージ
「Symview」と「ボイスチャート」の連携画面

具体的には、患者が症状、既往歴、アレルギー、生活背景など、医師が本来聴取すべき情報を「Symview」でウェブ問診を入力後、医師が「Symview」の管理画面から「VoiceChart連携」をクリックすると、問診情報が「ボイスチャート」に自動送信される。

AIが生成した「SOAP」形式の文章
AIが生成した「SOAP」形式の文章

その後、「ボイスチャート」が問診情報を事前に読み込み、医師が診察開始すると、「ボイスチャート」が会話を録音・文字起こしを実行。AIが「問診情報」と「診察会話」を統合してSOAP(主観、客観、評価、計画)形式で自動生成し、カルテにコピー・アンド・ペーストするだけの状態で出力する。

ピポンによると、診察前に把握できる部分はAIが自動統合するため、医師は、診察会話中に主訴、既往歴、服薬状況、アレルギー、症状の経過などの項目を聞くことが省け、診察に集中できるという。また、診察の前に患者の背景情報がAIに渡ることで、ヒアリングの漏れを防止し、事前情報に基づいた記述の一貫性を確保できるなど、カルテのSOAP生成の精度が大幅に向上するとしている。