TXPメディカル、横須賀共済病院と亀田総合病院が生成AI医療文書自動作成システム試験導入
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「NSDA」をトライアル導入する横須賀共済病院(神奈川・横須賀市、左)と亀田総合病院(千葉・鴨川市)
TXP Medical(TXPメディカル、東京・千代田区)は4月8日、生成AI(人工知能)を使った医療文書自動作成システム「NEXT Stage Document Assistant(NSDA、ネクスト・ステージ・ドキュメント・アシスタント)」の提供を開始し、横須賀共済病院(神奈川・横須賀市)と亀田総合病院(千葉・鴨川市)がトライアル導入を始めたと発表した。
「NSDA」は、入院から退院までの診療情報を基に、生成AIが自動で「退院サマリー」「紹介状(診療情報提供書)」「診断書」などの医療文書の自動作成する業務支援システム。現役医師エンジニアが開発を主導し、ルールベースのアルゴリズムと生成AIを組み合わせることで、医療情報の正確性を担保し、カスタマイズ性の向上、コスト削減を実現した。DWH(データウェアハウス)を仲介することで、同一のアルゴリズムで利用が可能。

システムはオンプレミス環境で稼働。インターネット接続をすることなく、院内環境で運用できる。そのため、電子カルテとクラウド型システムのネットワーク連携のセキュリティーリスクを回避できるという。TXPメディカルでは、厚生労働省の補助金事業「中小企業イノベーション創出推進事業」の「AIホスピタル」で採択を受け、横須賀共済病院の協力を得て、「NSDA」の基礎技術を開発。今回、システムの提供を開始した。
今後は、「看護サマリー」「症状詳記」といった医療文書に対応範囲の拡大する。また、院内設置するGPU(画像処理半導体)サーバーを活用し、さまざまな自動化サービスとの連携や、システムを応用したレジストリ登録の自動化、音声入力での医師記録の自動作成にも取り組む。