NEC、東北大病院と開発のAIエージェントがNIIの医療言語処理で1位を獲得
掲載日:

NECは2月20日、東北大学病院(仙台市)と共同開発したAI(人工知能)エージェントが、国立情報学研究所(NII)が行う言語処理ベンチマークテストの医療分野の言語処理テーマ「RadNLP 2024」で、1位を獲得したと発表した。

今回、NECと東北大学病院のAIエージェントは「RadNLP 2024」で、肺がんの診断レポートから進行度を判定するテストを行い、NIIから精度81.48%と評価された。肺がんの進行度は、T(原発腫瘍:10段階)、N(所属リンパ節:4段階)、M(遠隔転移:4段階)を掛け合わせた合計160分類に沿って判定した。NECでは、NIIが自然言語処理技術の精度を評価する大規模なテストを1999年から継続的に実施しており、参加団体の技術を客観的に正確な評価しているため、評価結果は信用度が高いとしている。
AIエージェントの開発は、NECが東北大学病院ベッドサイドソリューションプグラムアカデミック・サイエンス・ユニット(ASU)の枠組みを活用して行った。ASUは、企業の研究者などが医療現場に入り、現場観察を通じて医療従事者と解決すべき課題を探索するプログラム。東北大学病院が2014年から開始した。
NECではASUを通じて診断レポートとその解釈に関する医学的知見の提供を受け、その情報を基に、AIエージェントを医療向けに拡張し、自律的にタスクを分解し、妥当性の高い出力の生成を可能にすることで、AIの理解が困難だった医師の記載に対する頑健性を強化した。さらに、誤字脱字、略語、省略、医師間の表記ゆれがある記載にも対応。その結果、高い精度を実現した。
今後は、開発したAIエージェントを、生成AI搭載の電子カルテシステム「MegaOak/iS」や生成AIを活用した医療文書作成支援サービス「MegaOak AIメディカルアシスト」、最先端AI技術と組み合わせることで、日々の診療で蓄積される医療情報の利活用し、医療業務の効率化や質の向上などを可能にするデジタルソリューション開発につなげる。具体的には、画像検査の読影支援や、看護必要度などのアセスメント作業支援、医師所見を始めとする臨床研究などでの応用、創薬の効率化への展開を想定している。