NTTプレシジョンメディシン、中小病院向けクラウド電子カルテに退院サマリー半自動生成機能

NTTプレシジョンメディシン(東京・千代田区)は3月31日、退院サマリーの半自動生成機能を中小病院向けクラウド型電子カルテ「movacal.hospital(モバカルホスピタル)」のオプションで2026年度第1四半期から提供すると発表した。新医療リアルワールドデータ研究機構(PRiME-R、京都市)、おうちにかえろう。病院(東京・板橋区)と、2025年6月から実施してきた実証実験の結果を踏まえ、PRiME-Rが開発した機能をサービス化した。

退院サマリーの半自動生成機能の利用イメージ
退院サマリーの半自動生成機能の利用イメージ

退院サマリーの半自動生成機能は、「モバカルホスピタル」の画面上に配置したAI(人工知能)要約ボタンを押すとAIが、電子カルテ内の情報を分析し、要約する仕組み。医療従事者は、その要約文章を微修正すれば医療文書の作成を完了できる。そのため、文書作成作業時間の大幅な短縮につながるという。

3者は実証で、PRiME-Rが開発した大規模言語モデル(LLM)で医療テキストから文書を半自動生成する症例報告・病歴要約支援システムを「モバカルホスピタル」に実装し、「おうちにかえろう。病院」で、現病歴、既往歴、入院経過などの臨床情報を活用した退院サマリーの半自動生成を実施。おうちにかえろう。病院の医師の評価やアドバイスを取り入れながらシステムの精度向上に取り組んできた。

その結果、実証実験に参加した医師からは、システムを活用することで、医療従事者の文書作成負担をはじめ、主治医不在時の事実確認(記録探索)時間の軽減など、従来のおおむね3分の1の時間で退院サマリーを作成できたなどのフィードバックがあったことからサービス化を決めた。同院では、現在もシステムを実際の業務で継続利用しているという。

今後は、臨床現場の声やニーズを取り入れながら研究開発を継続し、退院サマリー以外の医療文書への展開も目指す。NTTプレシジョンメディシンは現在、「看護サマリー」や「診療情報提供書」の半自動生成に取り組んでおり、看護サマリーは「モバカルホスピタル」を導入済み医療機関、診療情報提供書では在宅医療対応電子カルテ「movacal.net(モバカルネット)」を導入済み医療機関を対象に実証実験の参加を募っている。