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浦添総合病院、Dr.JOYとAI電話を活用した受診前相談を実証

医療従事者向けITサービスを提供するDr.JOY(ドクタージョイ、東京・港区)は10月28日、沖縄県が実施する2025年度のテストベッド実証支援事業で採択を受け、AI(人工知能)電話を活用した受診前相談の実証を浦添総合病院(沖縄・浦添市)と開始すると発表した。

Dr.JOYによると、多くの病院では、発熱や体調不良、けがなどの「受診相談」が代表電話に集中している。これにより、予約や照会などの重要な電話がつながりにくくなったり、夜間・休日に相談できない不安から、軽症患者が救急外来に集中し、救急医療のひっ迫につながっているという。

Dr.JOYはAI電話サービス基盤「AI電話受診相談」を開発。「AI電話受診相談」はAIが一次受付と簡易問診に自動で対応し、緊急度の推定と要点を整理したレポートを自動で生成する。一方で、看護師は重症度の高い患者から優先的に折り返し連絡。相談対応の平準化と代表電話の混雑緩和を図りつつ、24時間の相談体制と適切な受診先・受診時期の案内を実現するとしている。

「AI電話受診相談」は、沖縄県が実施する「令和7年度テストベッド実証支援事業(沖縄県補助事業)」に採択され、浦添総合病院と連携して実証を開始する。Dr.JOYは実証で得られた知見をもとに、2026年度には全国展開する考え。