mutex、AIレセプト管理SaaSで症状詳記のAI自動生成機能の提供開始

「Reze(レゼ)」の画面イメージ

コンピュータのソフトやハード開発などのmutex(ミューテックス、東京・文京区)は10月9日、医療機関向けAI(人工知能)レセプト(診療報酬明細書)管理SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)「Reze(レゼ)」で、症状詳記のAI自動生成機能の正式提供を開始したと発表した。

症状詳記のAI自動生成機能の操作イメージ
症状詳記のAI自動生成機能の操作イメージ

症状詳記のAI自動生成は、電子カルテ、オーダリングシステムなどのデータをコピー・アンド・ペーストして、一言の指示文入力するだけで、入力内容をAIが解析し、症状詳記を自動生成する機能。AIが類似レセプトを参照し、最小限の入力で高精度な症状詳記を生成する。医師は内容を確認と修正後、ワンクリックで承認できる。画面は医師と医事課で情報共有と確認がスムーズに行える設計を採用した。

レセプトにタスクをひもづけ、タスク内で自由にチャットができる
レセプトにタスクをひもづけ、タスク内で自由にチャットができる

症状詳記は診療報酬請求の根拠となる重要文書で、医師と医事課が協働して内容を整理し記載する必要があるため負担が大きい業務となっている。ミューテックスによると、こうした背景から、作成が後回しとなり、請求漏れや収益逸失を招く要因になるという。そこで、同社は、レセプトの作成プロセスを効率化し、医療機関のレセプト関連業務の手間削減と収益最適化を支援する新機能を提供することにした。

生成された症状詳記は編集や承認を行える
生成された症状詳記は編集や承認を行える

「Reze」は、これまで新機能以外にも、返戻・査定レセプト管理機能や、レセプトデータを基にした業務・収益改善レポートなどを提供している。今後は返戻・査定管理機能のUI(ユーザーインターフェース)・UX(ユーザーエクスペリエンス)と機能の改善や症状詳記AIの継続的な精度向上、レセプト点検と返戻・査定対応の自動化に取り組む計画。

症状詳記AIの精度向上は、診療データの蓄積を活用し、医師と医事課が安心して使用でき、修正の少ない出力を目指す。レセプト点検と返戻・査定対応の自動化では、業務効率化と自動化を実現するAI機能を実装する。