MG-DX、日本調剤が南小岩薬局に薬局特化型の接客AIエージェント導入
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AIエージェントを活用した自動受付機
サイバーエージェント子会社で医療AI(人工知能)事業のMG-DX(東京・渋谷区)は9月16日、日本調剤が南小岩薬局(東京・江戸川区)で薬局特化型の接客AI(人工知能)エージェント「薬急便 遠隔接客AIアシスタント」の導入を開始したと発表した。
接客AIエージェントの導入は、日本調剤が行うAIを活用した無人受付や、別の店舗にいる薬剤師による店舗内オンライン服薬指導システム、受付統合管理システム「薬急便モバイルオーダー」と連携した受付済み患者情報の一元管理で、業務省力化と患者の待ち時間削減を目指す取り組みの一環。
AIエージェントの活用では、新規受付や、事前に処方せんを送信した患者や、不足薬の受け取りや外出後に再来店した患者など、すべての受付パターンでAIを使った自動受付での対応を可能にした。来店患者の受付誘導からお薬手帳の持参確認、処方せん受付や保険証の確認まで、一連の対応をAIエージェントが一貫して担うことで、患者の待ち時間を削減する。

別店舗にいる薬剤師が対応するオンライン服薬指導システムでは、薬局内に設置した専用のオンライン服薬指導ブースで、混雑時などに別店舗にいる薬剤師が遠隔で服薬指導を実施する。システムで患者への対応を柔軟に分担できるようにして、店舗の薬剤師は調剤など、店舗でしか対応できない業務に注力できるようにした。店舗スタッフと遠隔スタッフ間での服薬指導に関する依頼や引き継ぎは管理画面で共有できるため、業務の分担と連携を効率的に行えるという。

「薬急便モバイルオーダー」との連携は、受付情報の一元管理と、受け付け順の整理や対応状況をリアルタイムで把握をできるようにした。加えて、店舗内のサイネージや患者のスマートフォンから外出先でも待ち状況を確認できるようにして、患者が自分の順番を把握することで待ち時間に対するストレスの軽減を図った。
日本調剤では、薬剤師が専門性を生かした対人業務に集中できる時間の確保と環境整備でICT(情報通信技術)の投資を進めている。