メドレー、電子薬歴や電子カルテなど集約し医療プラットホーム「MEDLEY AI CLOUD」に刷新
掲載日:

メドレーは9月1日、医療プラットホーム事業で展開するプロダクトをリニューアルし、医療プラットホーム「MEDLEY AI CLOUD(メドレーエーアイクラウド)」として提供を開始すると発表した。
「MEDLEY AI CLOUD」は、病院、診療所、歯科、調剤薬局などの医療機関が患者、生活者と1つにつながることを目指すAI(人工知能)機能を搭載した医療プラットホーム。
患者とのつながりの強化した診療体験の向上、AIを活用した業務効率化と医療の質向上の両立、機密性の高い医療情報を取り扱うことによる、高いセキュリティー水準の確保と災害や障害に備えた堅牢なシステム構築、他社システムとのオープンな連携を可能な拡張性のある医療システム、リーズナブルな価格設計を掲げる。

新プラットホームの核となるAI活用では、調剤薬局向けクラウド型電子薬歴「MEDIXS(メディクス)」、無床医科診療所向けオンライン診療・服薬指導アプリ「CLINICS(クリニクス)」、病院・有床診療所向け電子カルテ「MALL(モール)」でAI機能の実装に向けた導入を進める。
「MEDIXS」は、AIで、お薬手帳、薬歴、患者への聞き取りなどの情報を整理し、服薬指導時の留意事項などの提案を行い、薬歴の作成を音声入力で補助することで、薬剤師の業務効率化と良い患者体験の向上を図る。
「CLINICS」は、AIがカルテを操作しながら医師と患者の会話の録音、文字起こし、要約し、その内容を「SOAP(主観、客観、評価、計画)」形式でのカルテ記入まで行うことで、医師の業務負担を削減し、患者に向き合う時間の創出につなげる。
「MALL」では、電子カルテ内に蓄積された医療記録をAIが要約し、医療文書に記載する下書きを自動生成させることで、医療従事者の事務作業を効率化する。
「MEDIXS」のAIアシスト機能は「AI服薬指導アシスト」と「AI薬歴作成アシスト」の開発が完了しており、順次提供を開始する。
「AI服薬指導アシストは、服薬指導時に行う分析と評価の項目を、お薬手帳、薬歴、電子カルテなどの情報からAIが整理して留意事項の抽出をサポートし、服薬指導の内容を提案する機能。一方、「AI薬歴作成アシスト」は薬剤師と患者の服薬指導中の会話を音声認識し、生成AIが要約・テキスト化し、SOAP形式で薬歴作成を簡略化する。
メドレーでは、医療ヘルスケアテック市場が、生成AIを始めるとする技術革新で今後さらに成長すると見込んでおり、AI機能を強化した「MEDLEY AI CLOUD」を軸に、医療機関への提供を拡大する考え。