テクノクラフト、日本救急医療教育機構などとバイタルデータ活用した医療現場DXを実証
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「バイタルナビ」と、スマートウオッチ「HUAWEI WATCH D2」を使った実証実験のイメージ
アプリケーション開発のテクノクラフト(新潟市)は8月19日、日本救急医療教育機構(東京・豊島)、千葉県の総合病院と、バイタルデータ可視化システム「バイタルナビ」を使用した医療現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)の実証実験を開始すると発表した。
実証実験は、医療業界の働き方改革に役立つサービスと新たな価値提案を目的に実施する。「バイタルナビ」と、中国の通信機器メーカー、ファーウェイの国内の特定管理医療機器認定を受けたスマートウオッチ「HUAWEI WATCH D2」を活用し、ソリューションの有効性と業務効率化と診療品質向上の両立を検証する。
具体的には、遠隔でのバイタル測定による看護ラウンド時間の削減とデータ欠測率の低減、リアルタイムで継続的なバイタルデータのモニタリングを通じた、断片的な検査だけでは見逃される傾向やパターンの把握をサポートし診断精度の向上、リハビリ中のバイタル推移や傾向を継続的に記録し、身体機能や持久力改善の定量的な評価を行うことによるリハビリテーションの質向上といった効果を確かめる。
また、「バイタルナビ」と「D2」、病院内の閉域ネットワークを連携し、患者(家族)、看護師、医師とリアルタイムで情報を共有し、業務効率化に加え、24時間のバイタルデータ収集の常時血圧測定による新たな診療報酬獲得プロセスを構築する新たな価値提案にもつなげる。
テクノクラフトは、機器調達、初期設定、オンライン・オンサイト研修の提供、現場サポート、バイタルナビの提供、日本救急医療教育機構は、病院窓口、利用規約・同意書整備、現場サポート、KPI(成果指標)データ収集・レポート作成を担当する。総合病院は、「バイタルナビ」と「D2」を使った院内実証実験の実施協力を行う。
テクノクラフトでは実証実験でKPIを達成した後、その成果を事例化し、医療福祉業界への水平展開を目指す。また、新規開発アプリも追加し、地域循環器予防や在宅リハビリ支援までサービスを拡張する。さらに、匿名化したビッグデータを活用したサービスを開発し、新たな収益モデルを創出する。