厚生連高岡病院、人材採用強化を目指した業務負荷軽減でRPA「BizRobo!」導入
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オープンは7月3日、富山県厚生農業協同組合連合会高岡病院(厚生連高岡病院)が、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)と院内スタッフの働き方改革推進で、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)「BizRobo! Lite(ビズロボライト)」を導入したと発表した。厚生連病院での採用は初という。
厚生連高岡病院は、富山県西部地区で最大規模の病院で、地区の約45万人の三次救急医療を担う。同院では、高度医療の提供で、優れた人材を安定的に継続して採用することが必要とみているものの、富山県は人口減少と高齢化が進み、企業・団体の7割以上が人手不足を感じる状況が続いている。
こうした中、同院は地域特有の要因を打破し、医療従事者と患者の双方から選ばれる病院になる対策で、医療DX推進を柱とする業務改善活動を開始。
その取り組みの1つで、特別なITスキルなどが不要で短期間でルーティンワークを自動化するRPAの導入を検討し、他病院の状況などを参考にしながら複数製品を比較し、医療機関への導入・支援実績や、ロボット開発と運用の伴走支援体制が他社より優位と評価し「BizRobo!」の採用を決めた。ライセンスは、スモールスタートから院内全体での活用まで対応できる、サーバー型の「BizRobo! Lite」を選択し、2025年7月に本格的に導入した。
活用の第一弾では、電子カルテの副傷病名登録漏れチェック作業の自動化し、収益向上につなげる。ほかにもサマリ作成、オーダー漏れチェックなどの院内のさまざまなルーティンワークを人からロボットにタスクシフトすることで、医師を始めとするスタッフの業務負荷を軽減すると共に、働きやすい職場づくりを進め、人材採用で優位性を保(たも)てる環境を整備する。
また、導入後の6カ月をめどに、残業削減時間や増収額などの項目で実績を基にした検証を行い、費用対効果の可視化も行う。データは院内で共有するだけではなく、医療学会などRPA活用例として発表し、同様の課題を抱える他病院に情報提供をしていく考え。