公立置賜総合病院、ネットワークの運用負荷軽減で仮想化し統合、認証も強化

公立置賜総合病院(山形・川西町)

アライドテレシスは6月25日、公立置賜総合病院(山形・川西町)が、ネットワークの統合で、同社の仮想化技術などの製品やサービスを導入したとを発表した。

同院では、ネットワークが複雑なため管理が煩雑でコストが増大していることや利用端末の多様化で不正アクセスリスクが増大している課題の解消で、既存ネットワークを更改し、サテライト医療施設との連携を見据えた堅牢でセキュアな通信基盤を整備に着手。

サテライト医療施設との地域医療基盤連携のイメージ図
サテライト医療施設との地域医療基盤連携のイメージ図

具体的には、ネットワークを統合しつつ論理分離し、運用・保守コストの削減でVLANとVAP仮想化技術、機器の集中管理と保守の負担軽減、復旧時間の短縮でネットワーク一元管理(AMF)ソリューションを導入。

シングルチャネルによるローミングレス環境を構築し、使い勝手を向上するためのハイブリッド・ワイヤレスシステム「AWC-CB」、ネットワーク全体の見える化と運用管理の効率化で統合ネットワーク管理ソフトウエア「AT-Vista Manager EX」、24時間365日の遠隔監視と障害対応の迅速化、コスト削減でITシステム運用支援サービス「Net.Monitor」を採用した。

同時に認証機能も強化。BYOD(私物端末の持ち込み)とゲスト接続の制御、不正アクセス防止と管理負担の軽減で「ネットワーク認証(ユーザー認証・同意認証)」を導入。端末の挙動を常時監視し、侵入後の脅威の検知・対処、未知の攻撃の対応、内部対策の強化といったセキュリティー面でEDR(エンドポイントでの検知と対応)製品を取り入れた。

導入後は、ネットワーク統合で運用負担が軽減し柔軟性が向上。また、物理的に分散していたネットワークを仮想化技術で統合したことで、管理が一元化され、運用効率が向上した。

加えて、部門ごとのネットワーク構成変更の柔軟な対応が可能となり、BYODや外部端末を想定した認証とセキュリティー対策の強化につながった。さらに、ユーザー認証や同意認証の導入したことで、外部端末の接続を制御し、不正アクセスのリスクを抑えると共に、管理者の負担を軽減した。

同院では、ソリューション導入効果について「病院は24時間365日稼働するため、ネットワークが途切れないことが何より重要。セキュリティーにも十分配慮する必要があり、その点は現在しっかり実現できている」(横山ちはる・医事情報課長)としている。