SDT、AIボックスがグーグル、MS、アリババのAIモデル対応、病院での活用拡大へ

韓国量子コンピュータ製造のSDT日本法人のSDT(神奈川・藤沢市)は5月26日、AI(人工知能)機器のAIボックス「Panorama AI Box(パノラマ・エーアイ・ボックス)」で、グーグルのAIモデル「Gemma(ジェマ)3」、マイクロソフト(MS)の小規模言語モデル(SLM)「Phi(ファイ)-4」、アリババの大規模言語モデル「Qwen(クウェン)3」に対応し、サービスを開始したと発表した。

「Panorama AI Box」の従来の生成AIとの比較した仕組みイメージ
「Panorama AI Box」の従来の生成AIとの比較した仕組みイメージ

「Panorama AI Box」は、オフライン環境でもLLM(大規模言語モデル)を活用できるAIボックス。インターネット接続がなくても、企業や組織の内部データを活用することで生成AIを利用できる。RAG(検索拡張生成)技術を利用し、独自のデータを検索して回答を行うことで、高い精度と柔軟性を可能にした。SDTでは今回、3つのAIモデルにたいおうしたことで、多様なユースケースに応える基盤を整えた。

同社では製造業などに加え、医療機関での活用も広げる。過去の医療インシデント報告書を生成AIが分析し、類似事例のパターンを学習。将来起こりうるリスクを予測と軽減し、医療安全の向上を支援する使い方や。最新の診療ガイドラインや院内プロトコル、薬剤情報をAIが即座に提示し、医療スタッフの知識アップデートと業務効率化に役立てるといった利用を見込んでいる。

サービスは「Panorama AI Box」ユーザーであれば無償アップデートできる。新規導入の場合でもは従来の価格で利用できる。サポートで、導入コンサルティング、RAG用データ整備を含むパッケージを用意した。