スマートゲート、AIエージェント活用した入院患者などの見守りソリューション最新版

オンライン医療システムなどを手掛けるスマートゲート(東京・港区)は4月8日、AI(人工知能)エージェント活用した入院患者などの見守りソリューションの最新版「ウェアセーフ Ver.2.0」の販売を開始したと発表した。

「ウェアセーフ Ver.2.0」は、姿勢検知エッジAIを使い、無停止型サーバー1台で病院・施設全体を管理し、さまざまなな通知を一元管理するシステム。無停止型サーバーは、ストラタステクノロジーの99.99999%の可用性を担保したという製品を採用した。

「ウェアセーフ Ver.2.0」の概要
「ウェアセーフ Ver.2.0」の概要

システムは、離床センサーは使用せずに、AIカメラと姿勢検知アプリで患者の姿勢検知から離床を検知する。姿勢検知アプリは、カメラ内部でエッジAIとして動作するため、映像を外部に送信することなく安全に運用できる。

カメラ映像は、iPhone 、iPad、PC、スタッフステーションの大画面タッチパネル端末、スマートグラスなど、任意の端末で確認が可能。通知情報をアップルのスマートウオッチ「AppleWatch(アップルウォッチ)」や合成音声でインカムに出力もできる。人感センサーやドアセンサーも低コストで追加できるとしており、システムの通知情報と合わせて管理が行える。

スマートゲートによれば、これまで病棟のボタン押下や離床センサーが連呼する場合、複数の看護師が駆け付けていた。システムを活用することで、それぞれの通知ステータスを管理し、通知に対しカメラ映像を確認してから、駆け付けるかを判断できるため、非効率な作業を削減できるという。

そのため、従来のナースコールなどでは難しかった看護業務のデジタル化が図れると同時に、看護師の精神的負担の軽減と医療コストの大幅な削減が見込めるとしている。

同社では、7月開業に予定の病院での導入に向け、AIアプリのトレーニングを実施。並行して、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の音声認識と生成AIで患者と医師の会話をテキスト化し、臨床ノートを作成するサービス「AWS HealthScribe(アマゾン・ウェブ・サービス・ヘルススクライブ」との連携や、顔認識によるドア制御などの開発と検証も進めている。