名寄市立総合病院、クラウドサービスで請求書1万2000枚をデジタル化し紙も残業も削減
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サービスを導入した名寄市立総合病院の事務部総務課経理係係長
企業間電子商取引プラットホーム運営のインフォマート(東京・港区)は2月13日、名寄市立総合病院(北海道・名寄市)が、請求書クラウドサービス「BtoBプラットフォーム請求書」を導入したと発表した。
「BtoBプラットフォーム請求書」は、請求書の発行や受け取り、支払金額の通知などの請求業務をデジタル化したクラウドサービス。デジタルデータのままやり取りができる「データtoデータ方式」を採用しており、電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応する。
名寄市立総合病院では、院内の医療事務を除く、全ての事務処理を担う総務課の中で、経理係は、会計業務のほかに、財務や契約、中長期計画の策定など多岐にわたる業務を担う。人員は3名で、ほかに院内物流担当の5名が所属する。
経理係が物品購入時などの支払いの手続きで作成する支払伝票は年間4000枚から5000枚程度あり、請求書や明細もあわせると年間で2万枚あまりにのぼっていた。保管用のファイルにとじた状態での重さは約85kgにもなるという。
また、月締めで届く請求書は、1事業者の明細だけでも最大で数十枚にのぼり、明細の全てを少数のスタッフの手作業でシステム入力するのは不可能なため、伝票には合計金額と債権者である事業者や口座情報などの最低限の情報のみ入力し、詳細は、のり付けされた紙の請求書の明細をめくって確認を余儀なくされていた。
加えて、過去の取引の詳細を確認したい場合には、データのみでは内容がわからず、必要に応じて紙のファイルを探さなければならず、手入力である以上、誤記載などのヒューマンエラーが排除しきれないと感じていました。さらに、月末には、審査のため全ての帳票類を衣装ケース2箱に詰めて、市長部局へ運ぶという重労働も課題となっていた。
こうした背景から、同院では請求書のデジタル化に着目。同時に、効率化に向け、請求書業務だけでなく、これまで紙で回していた稟議(りんぎ)や承認フローのペーパーレス化も指向。財務会計システムなど、ほかのシステムとの連携を前提に、CSVなどでデータが出力可能で費用対効果が高いことを条件にシステムを選定した。
その中で、「BtoBプラットフォーム請求書」が、その条件をクリアし、これまで請求書を発行する側の記載が間違っていた際、電話で確認の上、郵送しなおしてもらっていた差し戻しの画面上で完結が可能で、時間に余裕が生まれる点、機械学習機能で、一度入力すれば以降の勘定科目が自動選択され、懸案だった仕訳の精度も高められる点を評価し、導入を決めた。
サービス導入後は年間で2万枚の受け取る請求書の内、1万2000枚をデジタル化。紙の量自体も減り、年間の重量は85kgから37kgと、48Kgの削減した。紙に換算すると、8000枚ほどまで減った試算になるという。また、月末の一週間は、2人がかりで毎日21時まで残業し、会計処理を間に合わせていたが、現在では基本的に残業がなくなり、時間外業務が劇的に減った。
今後は「業務を抜本的に見直し、バラバラのやり方を統合してこそ利益が享受できるので、なるべく処理を一元化に近づけ、1つのフローで全ての業務が終わる形にしたい。そのためにも、サービスの利用率は高めていく」(事務部総務課経理係係長)としている。