ウィ・キャン、AI活用の病院カスハラ相談システム、東京都と横浜市医師会で運用開始

医療・福祉業界特化のカスタマーハラスメント(カスハラ)相談センター運営のウィ・キャン(東京・港区)は12月5日、患者や家族などからのハラスメント対策に、AI(人工知能)を活用した相談システム「医療版・DFS(ディフェンス・フォース・サービス)AI相談ロボット君」を開発したと発表した。

「AI相談ロボット君」は、ウィ・キャンの「カスハラ相談センター」で収集した患者や利用者からのクレームやカスハラ相談の事例と、その回答のデータベース(DB)に基づいてAIが学習し、適切な対応策を即座に回答するシステム。カスハラ相談の内容は随時入力され、AIが学習することで最新の回答ができるようにした。

DBから類似案件の対応方法を理解し、参考にできる事例の検索も可能。相談者がAIの回答に満足できなかったり、質問や疑問があったりする場合は、直接相談員に連絡したり、メールで相談できる。システムは、東京都と横浜市医師会で運用を10月から開始した。

ウィ・キャンでは、「カスハラ相談センター」を運営するなかで、東京都医師会、横浜市医師会の会員、埼玉県、東京都、福岡県、横浜市、町田市などの在宅医療や介護従事者から多くのカスハラ相談が寄せられ、相談件数の増加への対応と、患者や利用者からのクレームとカスハラ対応力の向上でAIを使った新たな相談システムを開発した。