三重大病院、AlbatrusのAI基盤「Apollo AI」導入 電子カルテと連携し院全体の業務を効率化

「Apollo AI」を導入する三重大学病院(三重・津市)

病院向けAI(人工知能)事業を手掛けるAlbatrus(アルバトロス、三重・津市)は10月1日、三重大学医学部附属病院(三重・津市、685床)が、AI基盤「Apollo AI(アポロエーアイ)」の導入を開始したと発表した。既存の電子カルテと連携し、医師や看護師など幅広い職種でAI活用を進める。

「Apollo AI」は、汎用(はんよう)性や拡張性、医療業務に特化した機能を備えるAIプラットホーム。電子カルテなどのデータを活用し、病院内のさまざまな業務を支援する。
三重大病院は、「Apollo AI」の導入で、既存の電子カルテと連携し、部門ごとに分散していた診療情報や患者情報をAIが横断的に参照できる環境を整えた。同院ではプラットホームを活用し記録作成の支援や情報の検索・整理など、電子カルテと連動した機能の展開を進める。

今回の導入は、三重大学の医療DX(デジタルトランスフォーメーション)構想「MUDX」でのAI活用の第2弾となる。患者の個人情報保護を徹底し、厚生労働省、総務省、経済産業省が定める医療情報の安全管理の指針「3省2ガイドライン」に準拠して全院的なAI活用を進める。

三重大病院とアルバトロスは、AI基盤の導入に合わせ、病院長と医療DX推進の統括組織「MUDX Initiative」の教授を中心に、病院とアルバトロスのメンバーで構成する「AI導入チーム」を結成。トップダウンとボトムアップの2方向性で主導し、病院全体の戦略としてAI活用を推進する体制を整えた。

また、職種・部門ごとに複数のプロジェクトチームも設置。各チームが現場の課題やニーズに応じた活用方法を検討・実行し、得られた知見やノウハウを病院全体に展開する。各部署の事例を基に、段階的に病院全体に活用範囲を広げる体制も構築した。

今後は、院内に蓄積したデータとAIエージェントを組み合わせ、AIが業務を自律的に支援する活用事例の創出に取り組む。成果は両者から発信し、地域の医療機関にも共有する。