Dr.JOY、紹介・救急電話の自動記録サービス「受入コールAI」 受け入れを断った理由を可視化

医療ソフトウエア開発のDr.JOY(ドクター・ジョイ、東京・港区)は9月17日、紹介・救急電話の通話内容を自動記録し、患者の受け入れ可否や断った理由を分析するサービス「受入コールAI」の提供を9月18日から開始すると発表した。手書きメモや口頭での伝達に伴う記録作業を減らし、報告漏れの防止や聞き取り項目の平準化を図る。記録に残りにくかった受け入れ判断をデータ化し、病院経営や診療体制の改善を支援する。

「受入コールAI」のサービス画面
「受入コールAI」のサービス画面

「受入コールAI」は、地域連携室への紹介電話、救急隊からの連絡、夜間救急への問い合わせに対応するサービス。通話を自動録音し、リアルタイムで文字起こしする。AI(人工知能)が文字起こしした内容から、職員が判断した受け入れ可否とその理由を読み取り、タグを付けて記録する。

「受入コールAI」の通話詳細画面
「受入コールAI」の通話詳細画面

窓口ごとに専用の050番号を発行し、番号別にデータを管理する。既存の代表電話番号から転送して利用することも可能。その場合には転送の都度、通話料が発生する。受電手段は、PCとヘッドセット、モバイルアプリ、DECT方式の専用コードレス電話の3種類から選べる。FAXで送る受診結果報告の自動生成や、QRコードを使った通話内容の電子カルテへの反映にも対応する。

経営ダッシュボード画面
経営ダッシュボード画面

蓄積したデータは経営ダッシュボードで自動集計する。診療科別・月次の受け入れ率の推移、断った理由のカテゴリー別ランキング、曜日・時間帯別の応需状況を示すヒートマップなどを表示する。特定の診療科や夜間・休日に受け入れ困難が集中する傾向を把握し、経営会議や当直体制の見直しに活用できる。

セキュリティー面では、厚生労働省・総務省・経済産業省の医療情報の安全ガイドライン「3省2ガイドライン」に準拠し、AES-256による暗号化や、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の東京リージョンでのデータ保管に対応する。

ドクター・ジョイによると、紹介電話で受け入れを断った際の情報は、口頭や紙のメモで処理されることが多く、記録が残りにくいという。同社が日本病院学会で発表した分析では、紹介・救急電話の断り理由の19.7%が「理由不明」など、体系的に整理されていなかった。

同社では、こうした背景や、電話対応の負担、断った理由を後から確認できないといった現場の課題を受け、紹介・救急電話の自動記録サービスを開発した。