フリー、医療法人向け会計パッケージ開始 複数施設の会計処理を一元化・帳票作成も自動化

和田矩明・フリー執行役員業種戦略本部長

フリーは3月9日、医療向け会計パッケージプラン「freee for 医療」を同日から提供開始したと発表した。

「freee for 医療」は、医療機関の経営支援と会計作業を自動化するサービス。第一弾で、医療・福祉分野で会計・税務の知見を持つ税理士法人日本経営グループが監修し、医療法人の会計基準に対応し、複数施設の会計処理を一元化する機能を開発した。

多拠点・複数施設の会計データの一元管理機能は、病院、診療所、介護施設などの形態が異なる複数拠点の会計処理を単独のプラットホームで統合管理できる。そのため、拠点ごとで独立した運用とグループ全体でのリアルタイムな実績把握が可能で、組織全体の意思決定の迅速化に役立つという。

医療法人会計、施設別の会計に対応する
医療法人会計、施設別の会計に対応する

会計基準対応では、医療法人会計基準と病院会計準則に準拠しており、業界特有の複雑なコンプライアンス要件を網羅した。また、頻繁に行われる法令改正や税制変更にもクラウド上で迅速にアップデート対応するため、常に最新で正確な会計処理が可能としている。
自動化機能では、行政機関への提出が必要な特殊報告書類や、施設・部門別の貸借対照表、損益計算書など、医療機関特有の複雑な帳票を簡単な操作で自動作成できる。サービス導入では専門の支援チームがサポートする。

和田矩明・執行役員業種戦略本部長は「法改正が多く、業務が複雑で紙やExcelを使ったアナログ作業が主流の医療業界で、システム化で定型業務を自動化して、業務時間を短縮し、アナログで複雑な事務作業から解放する」と、同日に開催したオンライン記者発表会で説明した。

フリーによると、医療業界では、自己資本比率が53.4%と他業界の30~40%に比べ高いことに加え、現預金回転期間は一般に3カ月弱よりも少ない2.5カ月と「自転車操業と倒産の危機に直面している状況」(和田執行役員)という。

同社では新サービスで、経営状況の可視化と会計作業の自動化を提供することで、医療機関の経営の黒字化を支援する。和田執行役員は「とにかく(黒字に向けた)数字を作っていけるサービス。医療法人の黒字経営をかなえるとともに、中長期的には経営やバックオフィスの再構築につなげていきたい」と強調した。今後はAI(人工知能)の活用やシェアードBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の提供も予定している。