Albatrus、南江堂医学書参照の医療向けナレッジAI「メドシルAI」提供開始

医療向けクラウドサービスなどのAlbatrus(アルバトロス、三重・津市)は1月30日、医学書専門出版社の南江堂(東京・文京区)の医療書籍を参照データで活用した医療現場専用ナレッジAI(人工知能)「メドシルAI」を開発し、法人と個人向けに提供を開始したと発表した。

「メドシルAI」は、医療従事者専用の検索・回答生成AIサービス。従来のキーワード検索とは異なり、自然言語での質問に対し、南江堂が出版する信頼性の高い医学書の中から必要な情報をAIが即座に抽出し、回答を生成する。

「メドシルAI」の画面イメージ
「メドシルAI」の画面イメージ

汎用(はんよう)AIとは異なり、参照元は南江堂の医学書に限定。回答には必ず「根拠」がひも付いており、インターネット上の不確かな情報の混入を防ぐ。回答の根拠は、すべて収載された医学書に基づくため、情報の信頼性が担保されており、根拠のある臨床判断や学習のサポートに利用できるという。

従来の紙の書籍や電子書籍では難しかった複数の書籍を横断した検索が可能。特定の疾患に対し、疾患概念、診断基準、治療法など、異なる書籍に分散している情報を一度に統合して引き出せる。

ユーザーインターフェースも多忙な医療現場でも直感的に使える画面設計を追求した。医療情報を扱うシステムとして高度なセキュリティー環境も構築した。

アルバトロスでは、専門外の領域の確認や、症状から疾患を推測する際のレファレンス活用、疑問点に対してAIが即座に答えを出し、根拠となる医学書を深掘りすることで、「疾患から症状へ」「症状から疾患へ」といった双方向の効率的な学習での利用を見込む。

また、疾患や薬剤の基礎的な確認事項をAIで解決することで、医師や薬剤師への確認の手間を削減。医療スタッフ全員が本来の業務である患者ケアに集中できる環境づくりにも役立つとしている。

現在は、大学病院や薬局グループで先行導入や実証実験も実施しており、精度の向上と現場オペレーションへの最適化を図っている。