シーメンスヘルスケア、POC検査機器データの一元管理システム発売
掲載日:

シーメンスヘルスケア・ダイアグノスティクス(東京・品川区)は10月1日、POC(ポイント・オブ・ケア)検査装置のデータを一元管理するPOCインフォマティクスプラットホーム「Atellica Connect(アテリカ・コネクト)POCインサイト」を発売すると発表した。

「Atellica Connect POCインサイト」は、230以上のPOC検査機器に対応するオープンデータマネジメントシステム。「POCcelerator(ポクセレレーター)」の後継モデルで、コンセプトからシステム設計まで、世界の同社医療機関ユーザーの意見を取り入れて開発した。
システムは、装置の保守点検と修理の実施記録だけではなく、検査実施者のIDと機器をひもづけ、誰が、いつ、どの機器で検査を行ったか、検査実施者の資格やトレーニング履歴を記録・管理できる。
検査エラー率、オペレーターの習熟度、機器の状態などを含む、5つの重要な指標(KPI)を、ダッシュボード上で可視化が可能。現場の状況をリアルタイムで把握し、再トレーニングや機器のメンテナンスなど、必要な改善アクションにつなげられる。データから得られる洞察をグラフや個別通知で現場にフィードバックすることで、行動の変化と継続的な改善も行える。
シーメンスは、複数メーカーの機器を1つのプラットホームで管理できるため、専用ソフトウエアの導入費用の軽減できるほか、検査データを一元管理することで、業務の効率化が図れるとしている。POC検査機器の状態・性能だけではなく、検査実施者のスキルや習熟度を管理することで、ISOなど国際規格の品質・管理要求に応えながら、検査の質向上につながるという。
加えて、全ての機器からのデータをオンラインで管理することで、算定ミスやや記録漏れのリスクの低減も見込めるとしている。これまで、機器が、電子カルテ、検査システムなどの院内システムと連携していない場合、検査結果を手入力する必要があり、記録漏れや入力ミスで保険請求や算定が正しく行われないことがあったという。