日立ハイテク、検査業務支援クラウド連動の自動分析装置

自動分析装置「LABOSPECT 006 α」

日立ハイテク(東京・港区)は8月6日、自動分析装置「LABOSPECT 006 α」を国内向けに販売開始したと発表した。

「LABOSPECT 006 α」は、2004年の発売以来、特定機能病院を始めとする衛生検査所やクリニックなどの臨床検査現場で活用されている「LABOSPECTシリーズ」の新製品で、中規模病院の主力機や夜間休日用や大規模病院のバックアップ用など、検査室の運用に合わせて、さまざまな場面で使用される中型自動分析装置。

「LABOSPECTシリーズ」が持つ迅速性や信頼性、効率性を引き継ぎつつ、ユーザーの声を反映し、測定前作業やメンテナンス業務の効率化などを図った。具体的には、「測定前作業やメンテナンスの省力化」「試薬・洗剤交換作業の負担軽減」「検査を支えるプラットホーム」の3つが特長。

1つ目の「測定前作業やメンテナンスの省力化」は、校正試料を準備して毎日実施しなくてはいけないブランクキャリブレーション(校正)の装置立ち上げ時の自動実行が可能。これまで毎日手作業で行っていた洗浄作業の自動化や装置内の洗浄能力向上によって、洗浄作業を省力化した。

2つ目の「試薬・洗剤交換作業の負担軽減」では、試薬交換予約機能や洗剤の複数設置しており、自動切り替え機能で補充する。そのため、診療時間外の夜間や休日に装置を稼働する場合でも、検査技師の業務負担を低減しつつ、安定した装置の稼働が行える。

3つ目は「検査を支えるプラットホーム」については、生化学自動分析装置の稼働情報を集約し、臨床検査室運営を支援するクラウドサービス「オンラインシステムLABOSPECT PlaNet」と、分析装置から出力される反応過程データを使用し、装置や試薬などの状態を確認するツール「反応過程近似解析ツールMiRuDa」を標準装備した。

2つのプラットホーム専用端末を通じて装置から発信されたアラームやログ情報だけではなく、測定に使用した試薬などの情報を随時クラウドへアップロードすることで、臨床検査室の運営関係者に必要な情報を適切に提供し、検査の品質向上や検査業務、機器保守の効率化に役立つとしている。