医療テックニュース

赤坂台病院、富士通のクラウド型電子カルテ導入 専用ツール活用し4カ月で稼働

赤坂台病院(山梨・甲斐市)

富士通は10月29日、赤坂台病院(山梨・甲斐市)が、クラウド型電子カルテサービス「HOPE Smart Cloud Karte(ホープ・スマート・クラウド・カルテ)」を採用し、4カ月で稼働を開始したと発表した。

「HOPE Smart Cloud Karte」は、富士通の電子カルテ「HOPE」で、中小規模病院向けに開発されたクラウド型の電子カルテサービス。専用ツールで導入と運用が容易なことが特長。

赤坂台病院は、2024年夏ごろから電子カルテの検討を開始。IT人材不要で、作業量が少なく簡単に導入できることから「HOPE Smart Cloud Karte」の採用を決めた。従来の電子カルテ導入と異なり、病院運用を定型化しているため、大規模な検討委員会や数カ月かかる設計作業が不要で、最小限の体制で導入を進められたという。

また、2025年4月末頃からは、「HOPE Smart Cloud Karte」の特長である専用ツールの「お客様ポータル」を使用し、導入作業を始めた。「お客様ポータル」は、病院側がマニュアルや教育動画を参照しながら、マスタ構築や端末作成、操作習得など、稼働に必要な作業を自律的に進められる仕組み。SEは定期的な品質保証のQA支援を行う。

お客様ポータルは、作業の進捗(しんちょく)状況を可視化する機能も備えており、病院とSEが協力して導入の伴走支援ツールでも利用できる。同院は、この仕組みと導入経験を持つ担当者が中心の体制によってスムーズに作業を進め、通常6カ月かかる導入作業を4カ月で完了した。

同院では導入後、安定した電子カルテの運用が可能になったほか、情報連携強化や、紙カルテからの転記作業がなくなるなどの業務効率化が進んでいるとしている。