ロジロジ、AI薬歴システムのプロンプト構成とハルシネーション抑制の技術で特許出願

ITソリューション開発の社ロジロジ(茨城・つくば市)は4月10日、開発中のAI(人工知能)薬歴システムで、生成AIの「プロンプト構成」と「ハルシネーション(事実と異なる架空の情報を現実のものとして生成する現象)抑制」の技術を開発し、特許を出願したと発表した。

プロンプト構成の技術では、薬局が応需する処方箋の特性や薬剤師の服薬指導方針など、個別に抱える対人業務のパターンに対応した薬歴作成を支援ができる。一方、ハルシネーションの抑制技術では、薬歴に求められる正確性と信頼性を向上させることが可能になる。

ロジロジでは、2つの基盤技術をを組み合わせ、AI薬歴システムで、さまざまな機能の実装を進める。具体的には、薬局・薬剤師ごとに文書スタイルやフォーマット設定、現実に服薬指導した内容だけの生成、音声データの認識精度の向上、患者の主訴と処方薬から副作用の特定、薬歴以外の医療関連文書の作成、調剤報酬やレセコン操作の問い合わせ回答、薬局独自の業務マニュアルFAQシステム、症状に応じた各種ガイドラインの参照といった機能が実現できるという。

同社は、これまでにも処方連携機能の技術、AI薬歴のユーザインターフェースで特許を出願。今回の2件の特許出願に加え、薬局領域での生成AI活用技術で、年内に複数の特許出願も予定する。今後は、こうした技術を基盤に、生成AIの活用に積極的な薬局、電子薬歴システム開発会社と組み、AI薬歴システムの開発を加速する。