pipon、診療会話や電子カルテなどの情報をAIで自動構造化するサービス
掲載日:
生成AI(人工知能)開発支援のpipon(ピポン、東京・豊島区)は12月9日、診療会話や電子カルテなどの非構造化データを、研究や論文作成、経営分析に活用できるデータにAIが自動で構造化するサービス「医療機関向けAI構造化エンジン」の提供を開始すると発表した。
「医療機関向けAI構造化エンジン」は、同社のAIカルテ作成サービス「ボイスチャート」の音声処理技術をベースに、「OMOP」や「CDM」などの医療データの共通データモデルに準拠した形式に自動変換するサービス。
AIが診察内容、病名、検査、処置、投薬、主訴、経過説明などの文脈を理解し、患者基本情報や病名付与、薬剤使用、検査値、処置記録などを医療データ項目に自動でマッピングして、構造化データに変換する。形式は病院の運用に合わせてカスタマイズが可能。どの発話から抽出された情報か、といった出典の追跡もできる。
ピポンでは、研究・論文作成やDPC(診断群分類)・経営分析、院内のデータ統合などでの利用を見込む。研究・論文作成では、研究用のRWD(リアルワールドデータ)向けにカルテの自由記載を自動でデータ化できる。DPC・経営分析では、検査、処置、投薬のテキスト内容から、経営指標の自動生成が可能。院内のデータ統合では、異なる部署や職種の記録の粒度をそろえて、データの一元管理ができる。院内AIの改善用データとしても活用できる。