M-INT、石川・南ケ丘病院で診療情報書管理・報告業務の効率化サービスを実証実験

医療連携システムなどのM-INT(ミント、東京・中央区)は3月28日、セイコーエプソンと、診療情報提供書管理と報告業務を効率化する病院向けDX(デジタルトランスフォーメーション)サービスの実証実験を、南ケ丘病院(石川・野々市市)で、4月から開始すると発表した。

診療情報書管理・報告業務の効率化サービスの概要
診療情報書管理・報告業務の効率化サービスの概要

実証実験では、診療情報提供書の管理・報告(返書)業務を対象とし、ミントの施設間で文書を電子的に共有する医療連携システム「M-INT(ミント)」と、エプソンのスキャナーやスキャナアプリケーションを組み合わせることで、デジタルとアナログが共存可能なシステムを構築し、情報提供で発生する業務や、紙媒体で受領した文書の保管業務を効率化する。また、紹介元の医療機関に患者の診療経過や治療内容を迅速に共有できるようにすることで、継続的な診療の質を向上と、適切なフォローアップにつなげる。

一方で、画像で保管されていた診療情報提供書などの文書データの活用も検討する。紹介の目的や紹介先施設ごとの件数などを整理と分析することで、地域の医療ニーズを的確に把握できるようにする。ミントでは、診療情報提供書に記載する情報は、かかりつけ医や連携医との円滑なコミュニケーションで活用されており、地域医療連携の支援で重要な役割を果たすとしている。

実証実験に協力する南ケ丘病院は、急性期、回復期、在宅医療の医療サービスを提供するとともに、訪問看護ステーション、訪問リハビリテーション、地域包括支援センター(委託事業)を運営。野々市市の中核病院として野々市市と隣接する金沢市南部や白山市の地域に根ざした医療の充実を進めている。