TXPメディカル、体外循環式心肺蘇生法に関する観察研究(SAVE-J Ⅲ study)でEDCシステムを構築

医療データサービスを提供するTXP Medical(TXPメディカル、東京・千代田区)は8月29日、研究プロジェクト 「院外心停止患者における体外循環式心肺蘇生法(ECPR)に関する多施設後ろ向き観察研究(SAVE-J Ⅲ study)」における、EDCシステム(Electronic Data Capture、臨床データを電子的に収集・管理するシステム)の構築を受注したと発表した。

「SAVE-J Ⅲ study」は、体外式膜型人工肺を組み合わせた心肺蘇生法(ECPR)の観察研究として、「SAVE-J Ⅱ study」に続く新たな研究プロジェクト。全国50施設が参加するレジストリとして、ECPRの現状を明らかにし、蘇生領域における新たな知見の創出を目指す。

今回、TXPメディカルが構築する「NEXT Stage EDC」は、臨床試験におけるデータ記録や症例登録をオンライン上で行うシステム。FileMakerを基に構築しており、研究に精通した医師が構築をリードする。

項目判別の容易さや時間経過後の項目入力を促すリマインド機能、電子カルテの検査データをOCR(文字認識)で電子化する機能など複数の入力支援機能を搭載し、同社の電子カルテ上で動く急性期医療データプラットホーム「NEXT Stageシリーズ」とQRコード等を用いて項目を一部自動連携することも可能。2024年以降は生成AIを用いた自動登録機能も備える。

TXPメディカルでは、今回のプロジェクトを通じて、データの質と悉皆(しっかい)性の向上で今後のECPRに関わる研究の質が高まり、院外心停止患者の救命率や神経学的転帰の改善に貢献することを目指すとしている。