医用工学研究所、KDDIのAIデータセンターを活用し製薬向け医療ビッグデータ分析を本格化

医用工学研究所(MEI)はこのほど、親会社のKDDIが1月22日に稼働を開始したAI(人工知能)データセンター「大阪堺データセンター」を活用し、「医療用垂直統合型AIサービス」に取り組むと発表した。

まずは、KDDI、武田薬品工業と、2026年4月以降にAIデータセンターを活用し、AIによる医療ビッグデータを多角的に分析し、患者への新たな価値創出に向けた探索的なプロジェクトを開始する。

KDDIが稼働開始したAIデータセンターは、エヌビディアの「NVIDIA GB200 NVL72」などの高度な計算能力を持つAIサーバーを搭載。データのソブリン性(主権性)に配慮し、国内法令・規制に準拠した適切なデータ管理によって、実用的なデータ主権を確保している。

具体的には、国内の電子カルテ由来のデータなど医療ビッグデータの学習から推論までを一気通貫で実行する。また、ソブリンを確保した国内完結の環境で医療ビッグデータを安全に保管しデータの学習を行い、医療特化LLM(大規模言語モデル)で推論を行うことで、これまで分析が困難だったテキスト由来のデータから必要な情報を効率的に抽出・分析する。

MEIでは、データ分析にかかるプロセスの期間短縮とコスト削減などの効率化、医師の所見や症状記述などの情報からの希少疾患・難病の兆候の可視化、患者の治療経過を反映した最適な医薬品提供につながるアウトカムなどの成果を見込む。

今後は、KDDIと武田薬品をはじめとする製薬企業に対し、創薬や臨床研究などの医療ビッグデータ分析に求められるアセット(資産)を、ワンストップで、すぐに利用可能なAIサービスの提供を目指す。