NECソリューションイノベータ、仙台市の健康づくりプロジェクトにPHRアプリ提供

NECソリューションイノベータは10月7日、宮城県仙台市と、仙台市民の健康づくり用にPHR（パーソナル・ヘルス・レコード）のスマートフォンアプリを、2024年11月1日～2025年2月28日の期間で提供すると発表した。同市が実施するPHRなどを活用した健康づくりプロジェクトの推進で実施する。

アプリは、仙台市民が健康情報の管理と活用を支援する機能を提供する。マイナポータルと連携し、利用者の同意を得て、予防接種や医療給付費、薬の処方履歴、健診記録などの医療保険情報を取得し、NECが開発中のスマートフォンアプリ「デジタル健康手帳」に記録する。そのほか、市民が自身で日常の健康状態などの記録が可能で、スマートフォンからも体重、歩数、体温、血圧を自動で取得し記録する。体重や血圧、歩数はグラフや表形式で表示するため、継続的な変化をとらえられる。

また、自社の「NEC健診結果予測シミュレーション」の技術を活用し、「デジタル健康手帳」で、記録された過去2年分の健診結果を、AI（人工知能）が分析し導き出した健診結果予測モデルを使って、現状の生活を続けた場合の今後3年間の検査値の予測を提供する。生活習慣を見直した場合の検査値をシミュレーションも行える。検査値の予測で将来の健康状態を可視化することで、市民の行動変容を促す。

提供期間終了後は、利用者に対しアンケートを実施。アプリ利用開始前と比較した健康状態や日頃の行動、意識の変化についての効果を検証する。

NECソリューションイノベータが取り組む仙台市の「PHR利活用による健康づくりプロジェクト」は、市民の健康増進などの社会的課題解決などに寄与することを目指し、PHRなどのデータを利活用した健康づくりの新サービス創出や基盤構築を推進するプロジェクト。

同社では、プロジェクトを通じて、新たなPHRサービスの創出とともに、市民自身が長期的に健康情報を記録や管理することで健康に対する意識を高め、行動変容につながる仕組みや仕掛けを提供し、仙台市が抱える健康課題の解決を目指すとしている。