カケハシ、経産省がPHR活用のユースケース創出の実証事業者に採択

医療スタートアップのカケハシ(東京・港区)は8月7日、経済産業省の「令和6年度日常生活におけるPHRを活用したユースケース創出に向けた実証調査事業」の実施事業者に採択されたと発表した。

カケハシは、2023年度も経産省のPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)を活用する実証調査事業の事業者に採択されている。

昨年度は、イオンリテール、大塚製薬と組み、イオンリテールが運営する「イオン薬局」の薬剤師が、カケハシの薬剤師支援システム「「Musubi(ムスビ)」と、患者フォローシステム「Pocket Musubi(ポケットムスビ)」を使って、来局する患者とコミュニケーションをする中で、大塚製薬の個別化健康サポートサービス「エイチル」を活用した健康提案を行う実証事業を実施。

実証結果から、薬剤師が、処方情報や生活習慣のアンケートデータを基に個々人にあった健康増進や重症化予防につながる提案を継続的に実施することで、患者の行動変容につながることを確かめた。

今回は継続採択となり、昨年度の結果を踏まえ、現場オペレーションを改善し、データ活用に対する薬剤師の負荷軽減を図る。また、調剤併設ドラッグストアや調剤専門薬局、消費財メーカー、製薬会社などの企業から参画を募り、事業のスケール化に向けた検討を進める。

同社では今年度の実証調査事業を通じて、PHR活用の幅を広げるとともに、薬剤師だけではなく、企業間連携による患者接点の機会を創造し、医療従事者と患者にとってよりよい医療体験を提供することを目指すとしている。