ココロミル、沖縄で心音の解析アプリと心電図検査を活用した循環器疾患予防の実証実験
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ヘルスケア事業のココロミル(東京・新宿区)は11月7日、沖縄県が実施する2025年度の「テストベッド実証支援事業(沖縄県補助事業)」に採択され、同県で循環器疾患の予防と住民の健康行動変容を促す実証実験を開始すると発表した。
今回の実証では、心臓の音を解析し、不整脈や心不全リスクの読み取りとAI相談を搭載したスマートフォンアプリ「心スキャン」、自宅で病院と同レベルの心電図検査ができるサービス「ホーム心臓ドックpro」を活用し実施する。2つの製品は共に同社が開発した。
沖縄県では45~49歳男性の心疾患死亡率と、同世代女性の心疾患・脳血管疾患が高く、循環器病対策が喫緊の課題となっているという。豊見城市では、心臓病対策の環境構築に役立つとして、働き盛り世代の循環器疾患リスクを測る実証実験の場でココロミルに協力する。
具体的には、「心スキャン」の有効性を実証し、住民の健康意識・行動変容の効果を検証する。人数は約100名で、対象者は自身のスマホを使用し、「心スキャン」で心音や心臓の状態から不整脈や心不全のリスクのスクリーニングを行う。
検査後は、アプリ内のAI相談機能で検査結果への不安解消や生活改善アドバイスを行い、継続的な健康管理を支援する。心スキャンで高リスクと判定された希望者には、「ホーム心臓ドックpro」を案内し、医療機器による本格的な検査を実施するとしている。同社では約30名が「ホーム心臓ドックpro」に移行すると予測している。
実証は、2026年3月に最終報告を行い、結果を基に、豊見城市内での恒常的な提供体制の整備につなげる。近隣自治体への拡大、全国展開も検討する。