Arteryex、愛知県がデジタルヘルス事業で、フレイル対策サービスを採択

医療情報プラットホーム事業などを行うArteryex(アーテリックス、東京・千代田区)は10月4日、愛知県が主導するデジタル技術で県民の健康寿命延伸などに役立つサービスやソリューションの創出事業「あいちデジタルヘルスプロジェクト」の新サービス創出事業に採択されたと発表した。

今回、アーテリックスは「フレイル対策の効率化・効果改善を目指した口腔(こうくう)・身体的フレイルリスク評価サービスの提供」をテーマに、エーザイが主体となり、フレイルの評価から予防介入までを行う新サービスを開発する。「フレイル」は、年齢に伴い、筋力や心身の活力が低下した健康と要介護の中間の状態を指す。

具体的には、フレイルリスク評価モデルに住民の健康診断データをインプットし、フレイル評価を実施、結果を基に予防介入プログラムを提供する。2024年度にサービスの実証実験を実施。その後はアーテリックスの健康管理アプリ「パシャっとカルテ」を併用し、住民自身が健診結果をデジタル化するなどのサービス拡張を行う。「パシャっとカルテ」は、お薬手帳、血液検査、健康診断などの紙の書類をスマートフォンで撮影すると、自動でデータ化される。

アーテリックスによると、フレイル有症率が急増する75歳以上の人口増加に伴い、フレイル有症者の増加が見込まれることがサービス提供の背景にあるという。同社では、フレイル予防のためには早期からの対策が有効だが、フレイル予備軍の特定が困難であること、フレイル対策を施行している自治体が一部にとどまっているとしており、新サービスを創出することにした。

「あいちデジタルヘルスプロジェクト」は、2040年に向けて医療や介護が必要な人々が急増する一方、医療や介護の担い手が大幅に不足するという超高齢社会の危機の対処で、愛知県が立ち上げた事業。デジタル技術を活用し、産学官金の連携により、「健康寿命の延伸」と「QOLの維持・向上」につながるサービスやソリューションの創出と提供を目指す。