オンライン診療の利用がない理由「よく知らない」がトップ ネオマーケティング調査
掲載日:
ネオマーケティングは1月6日、全国の20歳以上の男女を対象にしたオンライン診療の調査結果を発表した。それによると、オンライン診療を利用したことがない理由について「よく知らない」が最も多いことが分かった。
調査では、スクリーニングで、直近5年以内に病院を利用した人に対し「オンライン診療」を知っているかを尋ねたところ、全体の88.3%が「知っている」と回答した。
その上で、オンライン診療を知っている人に対し、どのようにしてオンライン診療を知ったかを聞いたところ、「ウェブサイト、ブログ、メディア記事」が26.9%でトップとなった。また、「病院やクリニックのウェブサイト」「医師や医療機関の案内」が、SNS関連よりも上回った。予約のため病院のウェブサイトを訪れた時に知ったり、対面診療での来院時に窓口や医師からの案内で知ったりと、オンライン診療について病院側の積極的な周知が認知につながっているという。
オンライン診療を利用したことがある人に、オンライン診療を利用した理由を聞いたところ、「感染症(新型コロナウイルスなど)による対面診療の制限のため」が26.6%で最多で、新型コロナウイルスが、オンライン診療が広がるきっかけで最も大きいことがわかった。また、「医療機関に行くのが困難な症状だったため」と「症状が軽く、対面診療の必要性を感じなかったため」が20%前後で、オンライン診療は病状が重い場合と軽い場合のどちらにもニーズがあることも明らかになった。
一方、オンライン診療を利用したことがない人に対し、理由を聞くと「オンライン診療をよく知らないため」が36%でトップだった。「オンライン診療の存在は知っているものの、進め方の手順や雰囲気がわからないため敬遠している」という層が一定数いることが一因という。「医師と直接会話できず、不安を感じるため」「症状をうまく伝えられないため」という会話に対する不安も上位となった。
オンライン診療の医療機関やサービス選定の重視点については、「サービスやアプリの使いやすさ」「診療費用」「診療時間や予約の柔軟性」「診療までの待ち時間の短さ」が30%前後で横並びの結果となった。オンライン診療への満足度では「予約の取りやすさ」「診察までの待ち時間」「診療時間の柔軟性」の、日時の柔軟性や時短にかかわる項目が、「満足している」「まあ満足している」を合わせた満足度が80%以上と高かった。
今後、オンライン診療を利用したいと思うかの質問に対しては、「積極的に利用したい」「機会があれば利用したい」を合わせた利用意向は61.8%で、オンライン診療利用者については79.2%となった。今後もオンライン診療を継続利用する流れが強いという。ネオマーケティングでは、診察の細やかさなどから、対面診療の方が優れていると認知しながらも、自身の症状やスケジュール状況でオンライン診療を優先していこうという考えがあると分析している。
調査は、2024年11月8日~11日に、インターネットリサーチで実施。有効回答数は1000名だった。