医療DX、進んでいると回答した医師・医療機関は2割にとどまる エムステージ調査
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医業承継のM&A(合併・買収)支援サービスを手掛けるエムステージマネジメントソリューションズ(東京・品川区)は12月26日、2024年度の診療報酬改定についてのアンケート調査結果を発表した。それによると、「医療DX(デジタルトランスフォーメーション)」について、「DX化が進んでいる」と回答した医師や医療機関は約2割にとどまることがわかった。
調査は、医師892名と医療機関47院を対象に実施。医療DXの進捗(しんちょく)状況について尋ねたところ、「とても進んでいる」と回答した医師と医療機関は2.5%、「やや進んでいる」は18.4%で「DX化が進んでいる」との回答は20.9%となった。
医師の回答を年代別にみると、20代の「進んでいる」の割合が一番高く31.3%だった一方、60代以上は16.1%で一番低い割合となった。
医療DXが進んでいない理由は、「対応できる人材が不足している」(回答数:245)がトップで、「予算がない」(同:235)、「対応できる時間が不足している」(同:133)が次いだ。
アンケートではそのほか、「診療報酬改定項目」についても尋ねた。「診療報酬改定項目」では、関心のある項目で「賃上げ・基本料などの引き上げ」(同:659)が最多だった。2番目以降では、医師が「外来医療の機能分化・強化等」(321)、医療機関は「医療DXの推進」(30)となった。
また、診療報酬改定の主な項目で、「影響がある・あった」と感じる項目では、医師・医療機関共に「賃上げ・基本料などの引き上げ」(同:510)が最も多く、「外来医療の機能分化・強化等」(同:295)、「医療DXの推進」(同:200)が続く結果となった。