医療関係者の半数が医薬品在庫をデジタルで管理、ダイアログ調査

クラウド型在庫・倉庫管理システムを提供するダイアログ(東京・品川区)は9月19日、医薬品管理経験のある医療関係者に医療現場WMS(在庫管理システム)の活用について実態調査した結果を発表した。

調査では、医療関係者の約半数が効率的な業務運営などを目的に「在庫管理システム(WMS)などデジタルでの管理を導入している」と回答した一方、デジタル化しない理由は「デジタル化にかかる費用が高い」が最も多く、高いコストが大きな障壁になっていることが分かった。

医薬品の在庫管理方法
医薬品の在庫管理方法

医薬品の在庫管理方法は、「在庫管理システム(WMS)等、デジタルでの管理」(50%)がトップで、回答者の半数がデジタルで管理していると答えた。次いで「紙・エクセル等、アナログ・人力での管理」(43.5%)、「わからない/答えられない」(6.5%)となった。

デジタルでの在庫管理を導入した目的

デジタルの在庫管理を導入した目的は、「医薬品の在庫状況をリアルタイムに把握できるようにしたかったため」(63%)が最も多かった。次いで「データベースを活用して、医薬品の使用期限管理を厳密に行いたかったため」(53.7%)、「在庫管理等、本来の医療業務以外にかかるタスクの最適化をしたかったため」(48.1%)だった。

医薬品の在庫管理をデジタル化しない理由
医薬品の在庫管理をデジタル化しない理由

「紙・エクセル等、アナログ・人力」で医薬品の在庫管理をしていると回答した人を対象に、デジタル化しない理由を聞いたところ、「デジタル化にかかる費用が高いため」(34%)、「デジタル化に関して、どこから始めればいいのかわからないため」(25.5%)、「既存のルール・システムで十分だと感じているため」(25.5%)と回答した。

在庫管理を人力で行う際に発生する問題・課題
在庫管理を人力で行う際に発生する問題・課題

医薬品の在庫管理を人力で行う際に発生する問題・課題については、「使用期限切れの医薬品の発見が遅れる」が47.2%と、半数近くが回答した。そのほかの回答は「リアルタイムでの医薬品の在庫管理が困難」(33.3%)、「在庫データの誤りが生じやすく、患者の治療に影響が出る可能性がある」(32.4%)だった。

在庫管理システムに最も求める機能
在庫管理システムに最も求める機能

医薬品の在庫管理をデジタルで行う場合に、在庫管理システムに最も求める機能は、「在庫管理」が38%で、ほかの項目と大きな差を付けた。次いで「出荷管理」(13%)、「受領・入庫管理」(10.2%)となった。

調査は、医薬品管理経験のある医療関係者108名を対象に、2024年4月30日から5月8日までの期間でインターネットを使って実施した。