TXPメディカル、循環器救急のLLMとLMMアプリケーション構築で内閣府のSIPに参画

医療データサービスを提供するTXP Medical(TXPメディカル、東京・千代田区)は8月27日、内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」に参画すると発表した。

SIPの第3期の課題「統合型ヘルスケアシステムの構築」で「統合型ヘルスケアシステムの構築における生成AIの活用テーマ3『ソリューション/アプリケーション開発』」に採択された東北大学高等研究機構未来型医療創成センターと東北大学東北メディカル・メガバンク機構が同社を共同研究開発機関の1つに選定した。

「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」は、総合科学技術・イノベーション会議が司令塔となり、府省の枠や旧来の分野を超えた科学技術イノベーション実現のために創設した国家プロジェクト。

TXPメディカルは今回、テーマ3で採択された「循環器救急領域におけるLLM/LMMアプリケーションの構築を通した個別化医療の実現に関する研究」で、研究内のサブテーマの1つ「Next Stage ERサービスへのSpeech to Text LMMの構築・実装(音声情報からのテキスト化)」を行う。

「Speech to Text LMM」のイメージ
「Speech to Text LMM」のイメージ

具体的には、テーマ1の「医療LLM基盤の研究開発・実績」、テーマ2の「医療LMMの研究開発・実績」で開発されたLLM(大規模言語モデル)/LMM(大規模マルチモーダルモデル)を、「Speech to Text(音声認識と音声文字変換)」の実装に向けたプレ実証として、マイクロソフトのクラウドサービス「Azure(アジュール)」を使用し「Speech to Text」のLMMを開発。このLMMを、TXPメディカルの大病院救急外来に特化した救急部門システム「NEXT Stage ER」に実装する。

同社は医療情報システムと生成AI(人工知能)プログラムのノウハウや、医療データ利活用に関する知見を生かし、救急領域で新たな価値を創出するとしている。