松山市医師会休日診療所、受付業務効率化・混雑緩和などでレイヤードのウェブ問診を導入
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医療クラウドサービス事業などのレイヤード(福岡市)は12月23日、松山市医師会(愛媛・松山市)が運営する松山市医師会休日診療所が、ウェブ問診システム「Symview(シムビュー)」を採用し、運用を開始したと発表した。
「Symview」は、患者が来院前に自身のスマートフォンから問診を入力できるクラウド型のウェブ問診システム。松山市医師会休日診療所では、患者への受診前のウェブ問診入力案内や受付時の確認作業の簡素化、発熱患者の振り分け、診察前の情報共有で活用する。
患者への受診前のウェブ問診入力案内は、受診希望者に、ウェブ問診で症状・経過・既往歴などの入力を案内することで、診療所が患者の来院時間の分散を促進し、当日の受付対応を円滑に進められるようにする。受付時の確認作業の簡素化は、患者の来院時にスタッフが「Symview」に入力された内容を確認し、必要事項のみを追加で聞き取るようにして受付での対応を簡素化する。
発熱患者の振り分けは、問診内容から発熱など感染疑いのある患者を事前に把握することで、動線や待機場所の調整など、必要に応じたトリアージ対応に役立てる。診察前の情報共有では、医師・看護師が診察前にウェブ問診で患者の症状を確認し、診察をスムーズに開始できるようにする。
松山市医師会休日診療所は、地域の内科・小児科医が協力し、市民の急病に対して休日に応急的な医療を提供する医療拠点。日曜・祝日や年始に診療を行い、市民が適切な医療を受けられる体制を支えている。
一方で、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどの流行期には、発熱患者が休日診療所に殺到し、近隣道路の渋滞や駐車場の混雑、受付対応・聞き取りの負荷増大による滞在時間の増加が問題視されていた。
同診療所では、従来の紙の問診票は受付での症状聞き取りに時間がかかることが混雑の一因とみて、受付業務の効率化と混雑緩和、感染対策の強化につながる仕組みが必要と判断し、「Symview」を導入した。今後は「患者自身のスマートフォンでの問診入力が可能となることで、受付業務の効率化、患者の来院時間の分散促進、感染予防などへの効果が期待される」(松山市医師会 医師会診療所担当理事)としている。