水戸済生会総合病院、胃がん手術入院期間を誤差3日以内で予測するモデル構築
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モデルを構築した丸山常彦・水戸済生会総合病院消化器センター長・筑波大学消化器外科講師
メディカル・データ・ビジョン(MDV)は12月12日、水戸済生会総合病院(茨城・水戸市)が、同社の診療データを機械学習で解析し、胃がん手術後の入院期間を誤差3日以内で予測するモデルを構築したと発表した。
同院の消化器センター長・筑波大学消化器外科講師の丸山常彦医師らの研究チームが開発した。解析では「XG Boost(エックスジーブースト)」と呼ばれる機械学習ツールを使用し、MDVが持つ2017年8月から2022年7月までの胃がん症例データのうち、手術を受けた症例から術後7日以内に死亡したケースや、年齢が18歳未満・100歳以上の患者などを除外した2万6097症例を解析した。
その上で、入院時の患者背景から相対的な重要度を算出して、入院期間に影響する因子を解明し、入院時の患者因子だけを使用ることで手術後の入院期間を誤差3日以内で予測するモデルの構築につなげた。将来的には、ベッドコントロールマネジメントへの応用も可能になるという。
解析の結果、入院期間の予測で相対的な重要度が最も高かった因子は、腹腔鏡下幽門側胃切除術だった。術式では、開腹胃全摘も上位に位置した。また、、モデルの構築を通じて、胃がん手術の入院期間にがん拠点病院であるかないかや、病院規模の大小などが関係していることが分かった。

相対的な重要度の最も高かったのは、腹腔鏡下幽門側胃切除術だった。術式では開腹胃全摘も上位に位置した。そのほか、「がん拠点病院の有無」「病院規模」の施設因子、「入院時ADLスコア」「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準」「摂食・嚥下機能障害の有無」といった患者因子、さらに、「糖尿病」「アルコール性肝炎」「脳梗塞後」「不安障害」といった併存疾患が上位の因子だった。