岡山大病院、国産手術支援ロボット「hinotori」で県内初の消化器がん手術を実施
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岡山大学病院で行われた「hinotori」を使った胃がん手術の様子
岡山大学は11月2日、岡山大学病院(岡山市)が手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」を使った胃がん手術に成功したと発表した。消化器がんに対する手術での使用は岡山県で初という。
「hinotori」は、医療機器メーカーのシスメックスが川崎重工業と共同で開発した国産の手術支援ロボット。米インテュティブサージカルの「ダビンチ」と、基本仕様が類似し、患者の体壁にかかる負担が軽くなる設計がされており、手術後の痛みが軽くなると期待されている。遠隔手術に向けた開発も行われており、外科医不足に悩む地域医療支援での活用も見込まれている。

今回の手術は、藤原俊義・学術研究院医歯薬学域(医)消化器外科学教授と黒田新士准教授を中心とする手術チームが、10月上旬に実施した。岡山大病院では「hinotori」を使用した胃がん手術を、シスメックスとの共同研究で安全性と有用性の検証を目的に行っている。同院では、地域の中核病院として、地域を問わず、今後も質の高い外科医療を多くの患者に提供していくとしている。