慶応大学病院、救急外来の観察研究でウィーメックスの遠隔医療システム活用を開始
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慶應義塾大学病院が活用するウィーメックスの遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」
レセプトコンピューターや電子カルテシステムなどを手掛けるウィーメックス(東京・渋谷区)は10月15日、慶応義塾大学病院(東京・新宿区)が、リアルタイム遠隔医療システム「Teladoc HEALTH(テラドック・ヘルス)」を、救急外来の観察研究で活用を開始したと発表した。
「Teladoc HEALTH」は、専門医の少ない医療機関と遠隔地の専門医をオンラインでつなげる、リモート操作可能なリアルタイム遠隔医療システム。超音波診断装置などの周辺機器と接続することで、リアルタイムで患者の容体を把握できる。また、遠隔地にいる医師主導で機器を操作することで診療を支援する。

今回の研究では、「Teladoc HEALTH」を活用した遠隔コンサルテーション体制「Shared Experience(シェアード・エクスペリエンス)」と、緊急・重症患者の診療方針の決定に要する時間や臨床成績との関連性を検証する。「Shared Experience」は、患者と進行中の処置情報を、医師が遠隔地から把握し、現場の医療チームと状況や判断を共有する遠隔でのコンサルテーション体制を指す。
具体的には、「Teladoc HEALTH」を救急外来に導入し、慶応大学病院の三次救急として搬送される18歳以上の患者を対象に、病院到着前から専門医がリアルタイム・コンサルテーションを行った症例に対し、方針決定に要する時間や臨床成績との関連を評価する。
また、同院での観察研究として、最大50例を登録し、搬送前からの診療支援で、医療の質の指標と診療現場での心理的安全性も確かめる。