生成AIと仮想化基盤で医療現場を変革 マイクロソフトとデルの“ちょうどいい”医療IT基盤

(写真左より)日本マイクロソフト コーポレートソリューション事業本部チャネルパートナー技術本部シニアパートナーソリューションアーキテクト高添修氏、同パブリックセクター事業本部ヘルスケア統括本部医療・製薬本部アカウントテクノロジーストラテジスト村澤直毅氏、デル・テクノロジーズ インフラストラクチャー・ソリューションズ営業統括本部マイクロソフトソリューション部津村賢哉氏、同公共営業統括本部ヘルスケア営業部アカウントレプレゼンタティブ田中秀典氏

人手不足や厳しい経営環境、サイバー攻撃の脅威など、多くの課題に直面する医療現場。これらの課題を解決するための手段の1つとして、生成AIの活用が医療機関に広がりつつある。しかしAIはクラウド基盤で動作するため、オンプレミス環境では利用できないと誤解されることも多い。

マイクロソフト(MS)とデル・テクノロジーズは、オンプレミスとクラウドの強みを組み合わせた“ちょうどいい”ITプラットホームを提案している。すべてをクラウドに移行できない病院でも、安全かつ柔軟にAI(人工知能)を活用できる環境を整え、現場の事情や制約に寄り添うことを目指している。

両社は、どのようにクラウドとオンプレミスを適切に使い分けながら、医療機関が無理なくAIを導入できるように支援しているのか。実際の活用例から、その取り組みを紹介する。(医療テックニュース編集部 編集長 米谷知子)

医療現場で進む生成AI活用とMSのサービス

2023年1月、マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは「すべての製品にAIを搭載していく」と発表した。それから2年余りが経過し、現在は「Microsoft Office(オフィス)」をはじめとする多くのMSの製品にAI機能が実装されてい…