HERO innovationなど3社、ウェブ問診から軽度認知障害を早期発見治療する実証実験

医療機関向け予約システムやウェブ問診などを手掛けるHERO innovation(ヒーローイノベーション、福岡市)は7月4日、エーザイ、JMDC(東京・港区)と、軽度認知障害(MCI)の早期診断と専門医紹介の動線構築で、ウェブ問診システム「メルプ」を活用した実証実験を開始したと発表した。

「メルプ」は、ヒーローイノベーションが開発したウェブ問診システム。把握や取得したい内容に合わせて質問を設計することで、患者の自覚症状や日常生活の状況を把握し、データとして抽出と分析ができる。

「MCI」は、認知機能の一部に低下が見られるものの日常生活には大きな支障がなく、認知症までは進行していない状態を指す。ヒーローイノベーションによると、MCIの段階で予防や治療を行えれば、認知症の発症を遅らせることや認知機能が回復する可能性があるが、一般的に本人や家族が違和感を持ち受診した時には、すでに回復が困難な段階まで進行しているケースが多く、MCIの早期発見と診断、専門医への紹介が課題になっているという。

事業概要図
事業概要図

ヒーローイノベーション、エーザイ、JMDCの3社は、実証実験を通じて、日常診療の自然な動線の中でMCIの早期診断と専門医への紹介、治療が行われる社会の実現に取り組むとしている。